ジャストインタイム予測制御を用いた列車停止運転補助の性能向上

概要

近年,運転士の操作ミスによるブレーキ操作の遅れが原因となるオーバーランが多く発生しています.このオーバーランを未然に防ぐことは重要な課題となっています.この課題を解決する一つの方法としてジャストインタイム予測制御を用いた運転支援[1, 2]が提案されています.ジャストインタイム予測制御は,対象の入出力データを蓄積したデータベースに基づき,入力と出力を数ステップ未来まで予測し,参照値との差を小さくする入力を決定する方法です.文献[1, 2]では,ジャストインタイム予測制御を列車停止問題に適用し,正常時の操作データを蓄積したデータベースにもとづくジャストインタイム予測制御法を用いることにより,オペレータの操作ミスを補正できることが示されています.
本研究ではさらに,列車の質量の変化などの状況変化に対しても正確に操作支援が行えるように,予測制御の性能向上を図ります. これまでは,質量が変化すると正確な予測制御を行うことができないという問題点があったが,複数のデータベースを用いることによりその問題が解決できます.


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参考文献

  1. 井上, 山本, 列車停止時のジャストインタイム予測制御による運転補助と最近傍法に基づく異常検出, 日本機械学会論文集, Vol.~72, No. 721, pp.~2756-2761, 2006.
  2. D. Inoue and S. Yamamoto, “Braking Assist for Train Drivers via Memory-Based Predictive Control with Fault Detection Based on k-Nearest-Neighbors,” SSR2006, March 2006.
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